データドリブンな意思決定を行う Cisco


世界規模で Cisco に導入されたデータフェデレーション (点在したデータの連結) と、セルフサービスで見つけられるインサイト

Tableau: Tableau を導入することで、どのような効果がありましたか。
Baudrez 氏: マーケティングチームやエンジニアリングチーム、チャネルオペレーションチームと会議をすると、データに興味を示してはくれるのですが、データを見る視点に部署ごとに偏りがありました。データは揃っていても、すべてサイロ化されているため、各部署がすべてのデータポイントを分析的視点で見ることが難しい状況でした。

しかし、Tableau のおかげでこのデータのサイロ化を解消することができ、答えを提示したり、彼らが持つであろう疑問を予想したりもできるようになりました。Tableau 導入前は、従来の BI チームが作成した何千もの Excel レポートに頼っていたのですが、問題は、現場に出ているときは Excel ファイルを処理する時間がないことです。つまり、一人でデータを見て、分析や意思決定を行うことができないのです。現場の人間にとって、必要なのは疑問への答えです。

Tableau: Cisco の管理職にとって Tableau はどのように役立っていますか。

アナリストやパワーユーザーだけでなく、組織内の誰もがすぐに使えるデータを提供できる Tableau にすっかり惚れこみました。

Baudrez 氏: Tableau を利用するのは主にアカウントマネージャーや SE、チャネルアカウントマネージャーですが、彼らにとって Tableau はまさに救世主でした。彼らに共通しているのは、いつも忙しく、データを好んで利用するとは限らないということです。また、日中はたいてい時間がありません。

しかし、データを見てグラフィックのパターンを見極められるようになったことで、ストーリーを理解し、現状を把握できるだけでなく、状況の改善と業績の向上を実現するために必要な対策を特定できるようになりました。アナリストやパワーユーザーだけでなく、組織内の誰もがすぐに使えるデータを提供できる Tableau にすっかり惚れこみました。

Tableau: 全体的に、Cisco ではデータの理解に Tableau をどのように活用しているのですか。
Baudrez 氏: まず我々がやってきたことは、データフェデレーション、つまり点在しているデータをつなぐこととデータをビジュアル化ですが、Tableau のおかげで、そこからさらに重要な情報を導き出すことが可能となりました。Cisco には利用できるデータは膨大にあります。

問題は、データがサイロ化されているということです。そこでまず行わなければならないのは、サイロ化されたデータをつなぎ合わせてフェデレーション層を構築し、先ほど述べたように、データを横割り型にすることで、サイロ化されたそれぞれのデータから必要なビジネスインサイトを引き出せるようにすることです。

Tableau: Tableau は業務の生産性を上げるのに役立ちましたか。
Baudrez 氏:生産性の点からいうと、複数のレベルで向上が見られました。パワーユーザーやそれぞれの業務の担当者は、1週間あたり2時間ほど節約することが可能になりました。これは実にすごいことです。

しかし、最も注目すべきは、現場レベルでの生産性です。つまり、数千人規模で作業効率を向上させることが可能になりました。これまでに数回実施したアンケート結果から、現場では1週間あたり、一人につき1~2時間の時間短縮が可能になったと予想されます。これの 1,000 人分だと考えると、効果の大きさは一目瞭然です。

Tableau: データを理解できるようになったことで、意思決定にはどのような影響がありましたか。
Baudrez 氏: データドリブンな意思決定をさらに推進することが我々の目的なので、これをボトムアップで達成していくことを目指しています。私のチームでも物事はボトムアップで行い、それに付随して副社長や重役も、勘に頼らずデータや事実に基づく意思決定を行う態勢が以前より整いました。

Tableau: Tableau Server を使うことで変わったことはありますか。
Baudrez 氏:Tableau Server を使うとコンテンツを広く拡散できるので非常に便利です。Tableau Server の利点は、データの簡素化や、ニーズに合った情報の生成、構想の推進が可能になるというだけでなく、その拡張性にあります。データの準備段階だけでなく、データの伝達においてもその拡張性が発揮されます。

たとえば、南アフリカにいるユーザーも、ロシアにいるユーザーも、イギリスにいるユーザーも、自分でデータやストーリーにアクセスし、その地域特有の用途やスコープに合わせてそれを利用することができます。 これは以前の当社ではまったく不可能なことだったので、Tableau を導入した1番のメリットだと言えるでしょう。