Tableau と Hadoop でユーザーの行動を把握する Mappy 社


Mappy 社は、地図製作に大きく比重を置いたソフトウェア提供企業です。Mappy は、マップ作成や自動車/公共交通機関/自転車/徒歩での経路計算を行うもので、ユーザーはタブレットやスマートフォン、GPS 搭載デバイスからインターネットを利用して目的地やレストラン、ホテル、店舗などを検索することができます。

1 千万を超えるユニークユーザーが毎月何を行っていて、データの挙動がどうなっているかを把握するためには、データを可視化することが重要です。Mappy 社内では毎日、多くの人が製品や機能などに関する質問の答えを求めています。

たとえば、Mappy 社のアナリストは、ユーザーの行動、マップ上の特定の地点 (POI) が表示された回数、特定のポイントをユーザーがクリックした回数、あるいは POI アドレスが表示された回数などを調べる必要がありました。

Mappy 上では 400 万の POI が利用可能になっており、新たなリクエストが寄せられると、すぐに質問に回答しきれなくなっていました。

従来使用されていたシステムは、複雑で時間と手間がかかるものでした。Mappy 社のチームは、データの収集、表示、理解の方法を再考する必要があると考えました。

「以前は、1980 年代のような BI を利用していました。Python で記述した集計ステージでサーバーログを編集する処理チェーンを利用していました。集計したデータは、Microsoft SQL Server に保存していました。データを視覚化するには、SQL Server のキューブを参照する Excel を使用し、キューブは毎晩再コンパイルが必要でした。データを分析する際には、この処理に、数日とは言わないまでも数時間が余分にかかっていました。そして、PDF 形式でエクスポートし、アナリストがデータを視覚化するために使用できるイメージを手に入れていました」 – ビジネスマネージャー、Nicolas Korchia 氏

このように 120 台の運用サーバーによって生成されるデータは、毎日 150 GB に及んでいました。 データ量が右肩上がりに増加し続ける中で、従来のシステムでは、垂直スケーラビリティの限界に達しました。プラットフォームの大規模な再開発が必要になったのです。ビジネスインテリジェンスマネージャーは、アナリストがシンプルで効率的な方法でデータを取得し、視覚化できるよう、抜本的な改革を行うことを決定しました。

ユーザーの自由度が非常に高くなりました。Tableau のおかげで、はるかに簡単に、見映えよく、スピーディになりました。

データビジュアライゼーション: Mappy 社の活動の基盤

Mappy 社ではシステムを徹底的に見直し、プラットフォームを SQL Server から Hadoop に移行し、Spark SQL を組み合わせて使用することにしました。この再設計により、Mappy で送信されるクエリの処理スピードを高速化することが可能になりました。

この再設計の中で、データビジュアライゼーションの問題が取り上げられました。このシステムと容易に統合することができるソリューションを見つける必要がありました。

「Tableau は広く知られているため、Benchmarker で上位 10 位のソリューションとしてすぐに現れました。決定に際しては、ソリューション導入を専門とする企業である Actinvision 社に支援を依頼しました。そこで、すぐに Tableau を利用するよう勧められました」

Actinvision 社は、Mappy 社のビジネスインテリジェンスマネージャーに、ソリューションのテストに必要な手段を提供しました。このテスト期間が終了して引き渡しとなったとき、Tableau は当然の選択となっていました」と Korchia 氏は振り返ります。

「Tableau の導入は短時間で簡単に行うことができました。技術移転を行うと、Mappy 社のチームの方々はすぐに独り立ちされました」と、Actinvision 社の会長兼 CEO である Olivier Catherin 氏は述べました。

現在、Mappy 社ではおよそ 10 名の従業員が Tableau を利用しています。内訳は、数名が技術部門、アナリスト、そして事業部門のユーザーも含まれています。こうした人々が製品やその機能に関する質問の答えを見つけています。

「ユーザーが自分自身で質問に答えられるツールを用意することができました。Tableau によって、まさに今それを実現できたのです」と、Mappy 社のビジネスインテリジェンスマネージャー、Nicolas Korchia 氏は言います。

Tableau のインストールに時間はかかりませんでした。「信じられないほど直感的なツールで、ユーザーは独力でもトレーニングができ、とても簡単に使えるようになります。1 週間足らずで信じられないほど面白いビジュアライゼーションをアップロードできるようになりました」と Korchia 氏は振り返ります。 「私たちにとって、ユーザーの行動やデータの挙動を理解できるように、データを可視化できることは重要です」

次のビデオでは、Actinvision 社の会長兼 CEO である Oliver Catherin 氏が Tableau とのパートナー関係について語っています。

Tableau で簡単に、見映えよく、スピーディに

Tableau を使用することで、Mappy 社はデータを可視化する方法を改善することができました。

「かなりの時間の短縮になっています。システムを変更してプラットフォームを Hadoop に移行し、そこでデータ準備ができるようになり、Tableau を導入してデータビジュアライゼーションが行えるようになったことで、ビジネス部門のユーザーも完全に自分で作業を進められるようになりました」

Tableau があれば、ユーザーは大量のデータも自分で探索することができます。

「今では、自分で直接、データに接続できるので、私のところに質問に来る必要がなくなっています。Tableau のおかげでユーザーの自由度が非常に高くなり、はるかに簡単に、見映えよく、スピーディになりました」

日々の業務においても、ユーザーにとってデータを理解することが以前よりもはるかに楽しいことになりました。自然な流れとして、ユーザーは新しい答えを見つけられるようになり、従来の複雑なシステムでは不可能だったような、新しい質問にも取り組めるようになっています。

「パフォーマンス指標や自動テストの結果を追いかけ、しかも 400 万件の POI も把握しなければならず、面白い作業ではありませんでした。しかし、Tableau を導入したことで、今ではむしろ楽しみになっています」

ユーザーは、データからより多くの結論を導き出し、Mappy がどのように利用されているのかをよりよく理解できるような、新しいビジュアライゼーションや新しいダッシュボードを作りたがっています。

「今ではデータが面白くなりました。以前のように抵抗を感じることがなくなり、まったく逆に、積極的にデータを利用したいと思うようになっています」